2023年3月号

 巻頭言

 

  「人生百二十年時代」

  

      人生100年時代と言われていますが、医学博士ː白澤卓二医師の著書「長寿脳-

     120歳まで健康で生きる方法」によると、人間の身体は脳の活性化を図ることによ

     って、120歳まで生きることが出来ると言われています。

      人生100年どころか、120年と言われ始めた今、120歳まで自分らしく生きられ

     るかどうかは、これからの日日の暮らしにかかっています。

      ギネス史上最高齢者は、122歳のジャンヌ・カルマンさんという女性。日本人で

     は、2022年4月に亡くなった田中力子(たなかかね)さんで、享年119歳でした。

      川柳を作ることは、脳の活性化にも役立つ!と言われています。いつまでも、元

     気で、楽しく、川柳をつづけて人生120年時代に向けて頑張りましょう。

      そんな中、1月8日長い間事務局長として、そして今年から副会長も兼ね札幌川

     柳社を支えていただいた「青柳忠さん」が突然帰らぬ人になりました。まだまだ活

     躍をと思っていましたので、残念でたまりません。ここに謹んでご冥福を祈るとと

     もに哀悼の誠を捧げます。

 

          今もまた優しい笑顔目に浮かぶ   佐藤 芳行

 

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    【あかしや賞】:岡崎  守 選

 

   ・マンションへ移転ちらつく雪の嵩    荒井ともこ ・・・ 特選句

   ・ジーパンの穴から春を呼ぶ若さ     小野寺三陽 ・・・ 秀 句

   ・ポケットに小さな春の言葉植え     藤澤美津子      〃

   ・加齢とやサクラ吹雪に散らしましょ   中村 秀子      〃 

   ・とびっきりの笑顔をつくりハイ遺影   木村 規子      〃

   ・さあ飛ぶよ傘寿の魔物蹴っ飛ばし    梶原 百華      〃

   ・さびついた脳裏の壁をメッキする    梶川 智志      〃

 

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     【ぽぷら集】:松本 淳子 選

 

   ・鶴を折るきっときっとと鶴を折る    櫻井 裕太 ・・・ 特選句

   ・延伸の駅のホームが語る夢       福島あけみ ・・・ 秀 句

   ・仏との微笑み返し日課です       橋本利恵子      〃

   ・流れ星私ここよと手を広げ       鎌田きよ子      〃

   ・愛想がよくなるサプリありますか    西嶋りょう子     〃

   ・手仕事の指先にあるど根性       米澤とよ子      〃

   ・アルバムを開けば逝った友の顔     髙嶋 克明      〃

 

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    【幌 都 集】:澤野優美子 選

   

   ・音楽の壺から希望あふれでる      桐澤都志子 ・・・ 金鈴抄

   ・タラレバに渡ってほしい夢の橋     田村のぶ江      〃

   ・言い合いはシャボン玉より軽く飛ぶ   高橋 節也      〃

   ・古地図に残る生きざまセピア色     浜  正吉      〃

   ・このことはスタッカートの記憶箱    飯澤 理子      〃

   ・変化球悩む心を衝いてくる       亀貝えみ子 ・・・ 秀 句

   ・俯瞰して鳥のごとくに見る自分     佐藤 園江      〃

   ・フライパン揺れて笑って朝の詩     長谷たみ子      〃

   ・ジャンプ無理でもステップはまだ軽い  澁谷ノリ子      〃